2008年9月 「生きた水を」

ヨハネによる福音書 第4章10節

 「水を飲ませてください」——そう声をかけたのはイエス様でした。相手はサマリアの女性、イエス様からすれば異邦人です。何か複雑な事情を抱えている様子。でもこの日は、いつものように井戸の水を汲みに来ただけでした。ところが、イエス様と立ち話をしているうちに、「この人こそメシアです」と思い至りました。そして、何と、今まで避けていた町の人たちにそう伝えて回ったのです。

 ここには、水がぶどう酒に変わるような奇跡はありません。でも確かに“奇跡”が起こったのです。ひとりの女性の生き方が根本から変えられたからです。今まで知らなかった生き方、新しい価値観、すなわち《生きた水》と出会ったのです。

 この出会いは“渇き”から生まれました。女性の奥深いところにある渇き。そして、それに敏感に反応したイエス様も、じつは渇いていたのです。のどだけでなく、その心も・・・。誰もが持っている心の渇き。それが別の渇きと出会うとき、そこに“癒し”がもたらされる——と「シカルの井戸」は今も教えてくれています。



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