2017年3月 「僕 しもべの歌 」

  マタイによる福音書  12 章 18 節

  イエス様が故郷ガリラヤで伝道して いた頃のこと。その活動が評判になるに つれて、逆風も強くなってきました。論 敵たちが一行を監視し、時には罠を仕掛 けるなかで、イエス様がご自分の決意を 語った場面があります。

  そのとき引用されたのがイザヤ書の 「僕の歌」。全部で4つあるのですが、 それぞれ「召命」「使命」「忍耐」「苦難 と死」という題がついています。ご自分 の歩みが神様の御心にかなうものだと いうこと、神の民に救いをもたらすとい う約束が今なお生きていること、そして それが神様の忍耐によることを、イザヤ の預言に託すのです。その行きつく先が 「苦難と死」、つまり十字架であること もイエス様はすでに予感しています。

   敵意と裏切りという茨の道を、イエス 様は《争わず、叫ばず》《傷ついた葦》 のごとく歩み続けます。《くすぶる灯心 を消さない》という約束を信じ続けて (マタイ 12 の 19 〜 21 )。この「苦難の 僕」の背中を追う、私たちのレントの歩 みが今年も始まりました。

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