今月の標語

2023年3月「 自分の十字架を背負って 」

(マルコによる福音書 8章34節)

  《わたしの後に従いたい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい》―イエス様からこう言われたのは、弟子たち、そして群衆でした。強烈な一撃です。いったい誰がついていけるというのでしょう。

  その直前でイエス様は、ご自身が多くの苦しみを受け、排斥されて殺される、とはっきりおっしゃっています。「これが自分の担うべき十字架だ」と言わんばかりの迫力です。ただ、その覚悟のほどは、弟子たちにあまりよく伝わらなかったようです。ペトロにいたっては、イエス様をいさめる始末…。そこで語られたのが冒頭の言葉です。

  これは、一同をたしなめているのではありません。覚悟を迫っているのでもありません。こう言わせているのは、イエス様ご自身の覚悟の深さです。先に待つ受難の厳しさや意味が理解されないことは、イエス様も重々承知。「それでも、この道を私は行く。その背中を見ていなさい」と、そう呼びかけているのです。



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